2021年に行われた東京パラリンピックで最年長金メダルを取得した自転車競技メダリストの杉浦佳子さん。
とても明るい笑顔が印象の杉浦佳子さんはどのような経歴をお持ちなのか気になりましたので調べてみました。
杉浦佳子さんのプロフィール
- 名前:杉浦佳子(すぎうらけいこ)
- 生年月日:1970年12月26日
- 年齢:53歳(2024年8月現在)
- 出身地:静岡県掛川市
- 出身大学:北里大学薬学部
実家が薬店を営んでいたことで杉浦さんも薬剤師を目指して東北薬科大学に入学されましたが
妊娠、出産があり大学を退学しています。
けれど、薬剤師になる夢が諦められずに子育てしながら勉強し
北里大学へ入学。卒業後は薬剤師・スポーツファーマシストとして働きながら趣味でマラソンやトライアスロンをしていました。
レース中の大けがで障害を負う
20代でフルマラソン、30代でトライアスロンに挑んでいた杉浦さん。
静岡県で行われたロードレース大会のレース中に落車し、
- 脳挫傷外傷性くも膜下出血
- 頭蓋骨・鎖骨・肋骨・肩甲骨の粉砕骨折
- 三半規管損傷
を負いました。
医者の見解は
「他人と会話したり、一人で出かけたりできるほど回復するかさえ怪しい。少なくとも、自宅での生活には戻れないだろう」とのことで
数日後にどうにか意識は取り戻したものの、高次脳機能障害が残り、簡単な漢字さえまともに読めない状態。記憶も10分ほどしかもたず、右半身にもマヒが残り、歩くのも難しくなりました。
そんな状況でも杉浦さんは
「もう一度自転車に乗りたい。薬剤師にも復帰したい」と諦めませんでした。
同じ高次脳機能障害を負ったにもかかわらず、医師に復職した女性がいることを知ったからです。
そして、リハビリ中に知人から勧められたパラサイクリングをスタート。
2017年3月に実業団レース 宇都宮クリテリウム・ロードレースにて復帰を果たしました。
パラアスリートの道へ
その後、パラサイクリング選手として登録。
初年度の2017年にはUCIパラサイクリング・ロード世界選手権のタイムトライアルで優勝し、注目を浴びました。
続いて、2018年8月のUCIパラサイクリング・ロード世界選手権2018のロードレース女子C2クラスでも優勝と、華々しいスタートを切っています。
記憶にも新しい2021年東京パラリンピックでは、女子個人ロード タイムトライアル・ロードレースC1-3において金メダルを獲得。
競技後のインタビューで、具体的な年齢について触れられた際には、
「あっ、また50歳って言いましたね。でも、最年少記録は二度と作れないけど、最年長記録はまた作れますよね……やばい、また調子に乗ってすごいことを言っちゃった」
と発言し、話題を呼んでいましたね。
東京2020パラリンピックでの金メダル獲得により、杉浦さんの地元静岡県掛川市にも金色ポストが設置されています。
『ゴールドポストプロジェクト』とは・・東京2020オリンピック・パラリンピックで企画された金メダルを獲得した日本代表選手等にゆかりある地域の郵便ポストを金色に塗り替えて選手等の栄光を称えるとともに、選手等を輩出した地域を盛り上げるプロジェクト。
息子さんもロードレーサー
杉浦さんの息子さんも自転車ロードレースをされている野口悠真さんです。
杉浦さんは2018年に離婚をされて旧姓に戻されたので、息子さんと苗字が異なります。
野口悠真さんは稲城FIETSクラスアウトというチームでエースとのこと。
目元がぱっちりしていて杉浦さんに似ていますね。
自転車ロードレースの最高峰”Jレース”に出場されています。息子さんも今後の活躍に期待できますね。
2024年パリパラリンピックに向けて
杉浦さんは右半身の麻痺のうち、右手はかなり回復しており動作はやや遅いものの箸や筆記具を扱うことができるようになっています。
ただ、握力の関係で自転車のブレーキのかかりが悪いため、競技用の自転車では左右のブレーキを入れ替えていますが、パラサイクリング選手としてのクラスは、当初のC2から、2024年時点ではより軽いC3になっています。
2024パリパラリンピックでの最初に出場した個人追い抜き種目では残念ながら予選敗退してしまいました。
ぜんそくの症状が出てしまったことが原因のようです。
しかしまだ出場する種目はあります!
- 女子500mタイムトライアル(C1-3) 2024年8月31日(土)17:00-22:50 予選・決勝
- 女子個人ロードタイムトライアル(C1-3) 2024円9月4日(水)17:00-18:30 決勝
- 女子ロードレース(C1-3) 2024年9月7日(土)16:00-18:05 決勝
金メダル獲得の最年長記録更新を楽しみに、杉浦さんの活躍に注目していきたいですね!
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